空飛ぶ広報室 [単行本]

僕は有川浩を初めて読んだのですが。良い小説ですね。読書という行為にてヒトがテクストから何を読み取るかはそれこそ人それぞれですが。僕は生真面目なエンジニアとして働いていた時期があり、自衛官を生真面目なエンジニアと重ね合わせました。また、この作家はどうしてここまで挫折感を描くの上手なのかと。物語で挫折に触れる度、私なんぞはつい涙を流してしまいます。
物語は軽快に進んでいきますが、それも自衛隊という組織、憲法9条という理想と国際情勢という生々しい現実の中で物語るには重い集団を背景にしているからこそ際立つ物語の運びの上手さ。ラブストーリーも慎ましやかに。
そして最後に付け加えられた、「あの日の松島」。一般名詞である「震災」を代名詞として語られる災厄。それまでの作中で触れられた飛行隊がここに繋がる。語り口は静かに。
僕なんぞは10代の多感な時期を冷戦と言う名の戦時下に過ごしてきたのでまた他者とは自衛隊に対する感情は違うのかもしれないけど。少なくとも成長物語としても、この作品は読まれるべきだなあと思います。
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Software Design (ソフトウェア デザイン) 2013年 04月号 [雑誌]

ここ2年ほどは初代iPadにてFujisanの電子雑誌版を読んでいたのですけど、最近はもう初代iPad遅くて使ってないし、久しぶりに紙の雑誌版を買って来ました。
ざっとめくってみて面白そうなのは、

  1. 第1特集 僕(私)の言語の学び方 裏口からのプログラミング入門
  2. iPhone OSアプリ開発者の知恵袋[最終回] アプリデザインのための基礎知識

という所かな。
1.については、自分は元々はソフトウェアエンジニアではなく、必要に迫られて独学で勉強した口なので、こういうのを読むと励みになります。
2.については、この回の執筆者がエンジニアではなくデザイナーの方で、デザインの重要性についての記事なので。iOSの記事なのでアプリのデザインになりますが、一般にWebデザインも含むソフトウェアのデザインの話に一般化できますんで。
それとDebian/Ubuntu関連記事は、僕はユーザーなので当然関心があります。
合間を見て読んでいこうと思っています。
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